• シャトー酒折ワイナリーからお届けするワイン生産者の”ナマ”の声が満載のブログです。

今日の製造現場
  • 2008/09/12
  • 今週も明日で終わり。

  • 金曜日です。
    酒折のブログの時間です。

    今日のブログは、この前潰したピノノワール。

  • ピノはとってもデリケートなお嬢様でして…扱いが難しいんです。

    カベルネや、メルローは酸素に強いので、バッシャバシャまぜちゃっても良いんですけど、ベリーAや、ピノは酸素に弱いので丁寧に撹拌してあげるんです。
    言うなれば、カベルネや、メルローは、下町育ちのガキ大将!!でも、成長すると、凄い人になっている!!!みたいな感じで。
    ベリーAや、ピノは上流階級のお嬢様。気分屋さんで、世界は自分の為にある!!みたいな感じです。

    で、酸素にあまり強くないピノは、パンチダウン(撹拌)をするときも慎重に!!!
    ばしゃばしゃ雑に扱おうものなら、途端にヘソを曲げて、嫌な臭いを出し始めるんです。
    そー…っと、そー…っとパンチダウンをします。

    0912pino2.JPG

    0912pino3.JPG

    ちなみに、パンチダウンとは、醗酵してくるとガスの発生と共に果房が表面に浮いてくるので、かい棒で上から押して沈めてあげる作業です。
    この作業をしないで、果房を浮きっぱなしにしていると、嫌~な臭いの基に!!!キケーン(゜Д ゜)!!!

    酒折では、朝と夕方にパンチダウンを行っています。


    今、ピノの醗酵タンクには、冷却プレートを入れていています。

    0912pino1.JPG

    このタンクから出ているホースにブライン液が流れていて、ワインに浸かっているプレートの中を通って冷やしてくれているんです。
    このブライン液、0度以下にしても凍らないんです。

    で、ちょっと対談風に冷却説明。

    石川 「冷却プレートを入れている理由は?」
    杉山 「冷やす為です。」
    石川 「何で冷やすんです?」
    藤本 「ピノは新しい醸造法で醸造してるんだよ。コールドプレファーメンタリーマセレーションていうらしい。」
    石川 「コールドプレファーメンタリーマセレーション!!!!!!!??????長っ!!!」
    藤本 「ね~。長いね(笑)」
    石川 「何が新しいんですか?」
    藤本 「井島さんに聞いたほうが確かな情報だよ。」
    石川 「いじまさーん!!!!」
    井島 「うちでは今回初めてやった手法。これをやってあげると、果実味が良く出てくるんだよ。コールドマセレーションとはちょっと違う。どこが違うかは、コールドマセレーションは皮が浸かっているジュースを冷やしてあげることで、酵母は添加していない。つまり、ずっとジュースを冷やしている状態。でも今回は除梗破砕の途中で添加して、冷やしてあげてる。つまり、醗酵させながら冷やしている。で、これがどんな変化を齎してくれるかは、まだ分からない(笑)。結果としては、こうなる!っていうのは言葉では分かっているけど、実際は、やった後じゃないとね。」
    藤本 「途中で入れたって事は、酵母は果実とサンドウィッチですよね?つまり、酸素がない状態での発酵ってことですか?」
    井島 「わからん!!!」
    一同 「え~(笑)」
    井島 「混ぜちゃえば、酸素あるしね。入れるタイミングが重要みたいだね。ただ、比較対照がないから、まだ何とも言えないかな。ベリーAでやって、初めて分かるかな。」

    …つまり、今回は挑戦の醸造法ですね!!!???
    今年の酒折は、何かが違う!!!!!負けられない戦いがそこにある!!!(ワインとの戦い)

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